まず、最初に挙げられる事は安全性の向上です。不燃木材は燃えにくい性質を持っています。
これにより火災のリスクを減らすことができます。
特に高層建築や人がたくさん集まる施設では防火対策が非常に重要です。
不燃木材を使用することで火災発生時の被害を最小限に抑えることが可能となります。
商業施設などで一般の天然木の無垢材が使用不可の場所でも木材がインテリアの建材として使えるところは大きなメリットと言えるでしょう。
木目調の壁紙や樹脂で制作したイミテーションの木材とは本物の木が持つリアル感が異なります。
店舗の中に木を上手く魅せることでその空間の価値がグッと高まることでしょう。
特にバーやレストラン、カフェなどのお店は木部を見せることにより、そのお店のお客様の滞在時間が伸び、その結果一人当たりの客単価もアップするという統計があります。
やはり人は木に魅かれる習性があるのかもしれません。
そして建築基準法の遵守についてですが多くの地域で建築コードが不燃材料の使用を要求しています。
不燃木材を使用することで、建築基準を満たし、計画されている建築プロジェクトの承認を容易にすることができます。
また、耐久性やメンテナンスの簡素化も考慮する必要があります。
不燃木材は一般的に通常の木材よりも耐久性が高いです。
そのため、より長い寿命を持ち定期的なメンテナンスが少なくて済みます。
これは商業店舗やホテルなどの高い利用頻度が予想される場所では費用と労力の節約にもつながります。
そして木材の表情は時間が経過する程にその経年美が魅力です。
木がワインの様に熟成してゆくイメージです。
時間が経つ程に深まってゆきヴィンテージになってゆく・・・。
そんなシーンを愉しめる空間って素敵だと思います。
使い捨てではなく使い込んで価値を高めてゆくという考え方はこれからの時代、特に大切にしたいと考えています。
更には環境への配慮にも欠かせません。
不燃木材の多くは、再生可能な資源から作られています。
また、不燃性の特性により環境への負荷を最小限に抑えることができます。
このことは環境に配慮したビジネス運営を目指す企業や施設にとって重要な要素です。
やはり持続可能な社会を実現するためには循環型の社会の実現が不可欠です。
古材の発想を参考に考えてみると古民家で使っていた木材をイタリアンレストランで意匠木材として使ってみるということは木にとっても地球にとっても大変素晴らしいものだと思います。
つまり用途が変わっても工夫しながらずっと使い続けられるのが木の持つ特性の一つと言えるでしょう。
最後にデザインの多様性に注目です。
不燃木材は、通常の木材と同様に様々なデザインや仕上げが可能です。
そのため、建築物や内装のデザインにおいて、美しさや個性を追求することができます。
やはり商業店舗は意匠がとても重要です。
五感に響く居心地のいい店舗づくりは店舗デザインにおいてはマストと言えるでしょう。
不燃木材や不燃建材を使って様々な空間で趣きのある繁盛店舗を創造していただきたいと思います。